トニセンが語る辛い過去

 今年の11月でデビュー15周年を迎えるV6。2年ぶりとなる全国ツアーも好調に進み、あとは福岡、神戸での公演を残すのみ。そんななか、デビュー翌年にスタートした、坂本昌行長野博、井ノ原快彦によるラジオ番組『V6 Next Generation』(JFN系)も、2日の放送から初のリニューアルを果たした。コーナー数が少なくなったことで、20th Century(トニセン)のフリートークがより楽しめる構成となり、ファンの反応も上々のよう。
 さて、リニューアルとなると、やっぱり昔を振り返ってしまうトニセン。歴史が深いだけに、思い出されるエピソードも懐かしさとともに切なさを含んだものになりがちのようで......。
井ノ原 「最初さ、V6で(ラジオを)やるみたいな話で。事務所から『ラジオやるから』って言われたの。『初めてのレギュラーだよ〜!』って」
坂本 「超嬉しかったよね」
井ノ原 「そしたらさぁ、今でも忘れないけど、六本木のテレビ朝日でなんかのリハーサルの後、『じゃ、ちょっとカミセン(Coming Century)こっち集まって〜』って、カミセンがさっといなくなったの。『トニセンは......いいよ、ここで解散で』って。いやいや、ラジオは? って」
長野 「ハハハ......」
井ノ原 「でも坂本くんとか長野くんは早めに空気察して『井ノ原、違うんだよ』って。そこでびっくりしちゃダメだみたいな」
長野 「そういう空気ってさ、ジュニアの時にいっぱい経験してるよね(笑)」
 入所と同時に否応なく熾烈な競争社会が用意されているジャニーズ事務所。この3人も、ジュニア仲間が雑誌撮影に呼ばれたり、後から入ってきた子に追い抜かされたり......という経験をイヤという程味わってきたよう。
 しかも、デビューしたらバラ色の世界が待ってる......という期待を、このラジオの一件で見事打ち砕かれた3人。V6がデビューしたときに「トニセンはカミセンの世話役のためのメンバー入り」と囁かれていた噂も、あながち嘘ではなかったのかも? 
 また、無事トニセンでの『V6 Next Generation』がスタートした後も、いろんな苦労があったようだ。
井ノ原 「最初の頃、ファックスとかで来てたもんなぁ。『"V6 Next Generation"って名乗るのはどうなんでしょうか?』って。喜んでチャンネル合わせてみれば、なかなかカミセンが出てこないじゃねーか、というファックスをね、震えながら読んだことあります(苦笑)」
長野 「苦情とかどんどん受け付けます、って言ってたけどね」
坂本 「ほんとに来ると悲しくなっちゃうよね。僕、ほんとガラスのハートなんで(笑)。(略)割れた後、拾い集めるの大変なんですよ」

 そんな身を切る思いをしながら、ファンの応援に支えられて継続した『V6 Next Generation』。こんな昔話を笑って話せるようになったのも、いまは揺るぎないポジションを確立しているからこそ。リニューアルを経て、これからもトニセンにしかできないフリートークをぜひ披露してほしい。

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ほんとだ、トニセンが小さい!